2.客船運航コストの削減と規制緩和(池田良穂会員)
の投稿の中に
「・・・国際ルールと JG ルールの不整合が大きなコストアップ
になってい るとの指摘があった。」
という指摘があります。
つい先日、造船会社の方と議論している中でも
「日本には不燃認定などの基準があるが、JG認定品は別。
優れた日本の製品が造船では認定されていないため
客船を造るには欧州の造船会社と比べて不利。
発注側にとっても費用と時間がかかるので不利。」
というものがありました。
これが事実ならば、JGは日本メーカーに対して
参入障壁を設定していることになり、
それが日本の造船会社と欧州との差になっているならば
いつまでも日本船籍の客船は生まれてこないことになります。
運航を計画する側(発注側)にとっては
造船コストが理由で採算が見通せなくなり事業を断念することになります。
例えば国土交通省の定める建築物の不燃認定は、
客船のそれと比べてレベルが低いものなのでしょうか?
これをアカデミックな立場から検証していただくことは
可能でしょうか?
もし、建設省告示第1400号(平成12年6月1日施行)ならびに
国土交通省告示第1178号※による改正の不燃材料が
JG認定品として認められるならば客船も地上のホテルのような
魅力的な船内になりますし、
欧州の船級の認定品と「相互認証」のようなことができれば
欧州の建材を輸入する場合でも認定費用や工期が短縮されます。
<ご参考>
一般社団法人日本壁装協会 ホームページ
https://www.wacoa.jp/fire/
鉄道・運輸機構の共有建造制度では
今年度(平成30年度)から建造対象要件に国内クルーズ船が
追加されました。
このように制度の開放や規制緩和を積極的に進めていくことも
事業意欲を引き出す要因になると思います。
JG認定品についてのアカデミックな検証のお願いとともに、
会員のみなさまの規制緩和に向けた幅広いご意見を伺いたいと思います。
ps 11月の神戸での学会総会では
規制緩和は議論テーマになりますでしょうか?
会員:大河原宏